【多裂筋の突破口!】“呼吸×ピラティス”で体幹を目覚めさせる最強メソッド

皆さんはこのように感じたことはありませんか?

鏡に映る自分の姿が気になる。

前よりも呼吸が浅くて、疲れやすい気がする。

そのような方は、“多裂筋”を上手に使えていないかもしれません。多裂筋は、“体幹の要”として重要な役割を果たしており、呼吸とも深く関係しています。多裂筋を適切に働かせながら呼吸を行うことで、美しい姿勢を作り出し、疲れにくい体に変化していきます。

そこでこの記事では、多裂筋の基礎知識と呼吸の関係性、多裂筋を刺激するためのエクササイズについて包括的に詳しく解説いたします。多裂筋を味方につければ、あなたは美しい姿勢が手に入り、呼吸も深まって疲れにくい体へと変化していくでしょう。

カラダの専門家として10年以上の知識と最新の知見をこの記事に凝縮しました。“多裂筋”を整えて体型を整えたい方や疲れにくい体を手に入れたい方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

多裂筋とは何か?──解剖と機能

多裂筋は頚椎から腰椎まで付着しており、脊柱のインナーマッスルとして機能しています。特に、腰部多裂筋には厚みがあり、筋紡錘の割合も5〜7倍高いとされています[][]。要するに、大きな力を発揮して腰椎を支えつつ、細やかな動きを感知するセンサー的役割も担っているのです。

その他にも、

  • 腰部多裂筋は主としてタイプⅠ(遅筋)線維から構成される[
  • 腰部多裂筋はタイプⅠ(遅筋)、タイプⅡa(速筋・酸化性)、およびタイプⅡx(速筋・解糖系)の3種類の線維から構成される[

といった報告もされています。多裂筋は、主に持久性に富むタイプⅠ線維で構成されていますが、素早い動きにも対応できるようタイプⅡa/Ⅱx線維も併せ持つ“ハイブリッド構造”であることが分かります。長時間の姿勢保持だけでなく、咄嗟の素早い動きにも対応できる懐の深さが特徴的ですね。

多裂筋の収縮は“インナーユニット”を回復させる

多裂筋が収縮することで“インナーユニットの活動を回復”させることができます。
脊柱起立筋の収縮が生じると、胸腰筋膜を介して

  • 広背筋
  • 内腹斜筋
  • 腹横筋

といったインナーユニットを“同時に”刺激することができます。脊柱起立筋の中には、最長筋や腸肋筋の腰部線維、多裂筋。これらの筋線維が含まれることが明らかとなっており、“多裂筋の収縮を促すこと”で広背筋や内腹斜筋、腹横筋といった“呼吸機能や体幹の安定性”を高める筋肉へも働きかけることが明らかとなっています。

座位姿勢の取り方においても、多裂筋の筋活動は変化します。
Kim S, et al.の研究によると、

深呼吸時、腰骨盤直立坐位(lumbo-pelvic upright sitting)で多裂筋(MF)の筋活動は平均31.5%MVICと、通常呼吸時に比べ有意に増加。呼吸とMFの協調的な収縮が示された[]。

骨盤を立てたまっすぐな姿勢”で深呼吸を行うと、平均“31.5%MVICの多裂筋筋活動が観察された”ことが研究にて明らかとなりました。「姿勢をまっすぐ伸ばして深呼吸」することで、“多裂筋”の活動量を高めることができるのです。

この研究から考えられることは、座位に限らず、仰向けやうつ伏せ、四つばい、立位など。どの姿勢においても“姿勢をまっすぐ伸ばす ”ことで、多裂筋が働きやすくなる可能性が高まるということ。いつもより“目線を高くする”意識を持つことが大切です。

実践!多裂筋を狙ったピラティスプログラム

多裂筋を活性化させる運動として、最も“おすすめ”なのが次の2種類となります。それぞれエクササイズが身体に与える特徴が異なるため、まずは結論からお伝えします。

  • 多裂筋を最大限強化したいなら、“スイミング”
  • 腰椎の負担を抑えつつ多裂筋を鍛えたいなら“クアドロペド”

となります。Kelly M, et al., 2016 の研究によると、

腹臥位体幹伸展と腹臥位対側挙上で、多裂筋が80–106%MVC相当まで上昇。
四つ這いの対側挙上(QOALL)は、多裂筋が23–46%MVC相当まで上昇。

と報告されています[]。よって、多裂筋の筋活動を最大限引き出したいという方は、“スイミング”を取り入れていただくことをおすすめします。腰椎への負担もやや高めであることは注意が必要です。一方で、腰の負担を考慮しながら安全にトレーニングしたいと考える方は“クアドロペド”となります。

Swimming(スイミング)

Quadruped(クアドロペド)

まとめ

多裂筋は、頚椎から腰椎まで付着する脊柱のインナーマッスルです。特に、腰部多裂筋は筋肉の厚みや面積も広いため、腰椎を強く支えることができます。そして、筋紡錘の割合も5〜7倍と非常に多いため、腰の位置感覚を敏感に感じ取ることができます。

長時間の姿勢保持や咄嗟の素早い動きに対応できるようにするため、多裂筋は持久性に富むタイプⅠ線維と、素早い動きにも対応するためのタイプⅡa/Ⅱx線維で構成された“ハイブリッド構造”となっています。

骨盤を立てた良い姿勢を意識することで、多裂筋だけでなく胸腰筋膜を介して、

  • 広背筋
  • 内腹斜筋
  • 腹横筋

といった腰椎・骨盤帯を安定させる筋肉を刺激するため、“間接的に”呼吸機能を整え、体幹の安定性を強化することができます。「鏡に映る自分の姿が気になる。」「前よりも呼吸が浅くて疲れやすい。」そのように感じる方は、上記で紹介した四つ這いやうつ伏せでの運動を今日から“1分だけ”で良いので行ってみましょう。

「うまく出来ているのか分からない。」「私の悩みを聞いてほしい。」そのように感じている方は、Phys Roots Pilatesの公式LINEからお気軽にご相談ください。誠心誠意、ご質問にお答えいたします。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

参考文献

1.Stokes M, Hides J, Hodges P, Cooper D. Rehabilitation ultrasound imaging of L5 multifidus muscle cross-sectional area and muscle spindle density. Ultrasound Med Biol. 2007;33(7):1243–1248. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2716158/

2.Masi AT, et al. Clinical, Biomechanical, and Physiological Translational … Ultrasound Med Biol. 2010;33(7):1243–1248. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3088522/

3.Wang X, et al. Research Progress on the Mechanism of Lumbar Multifidus Injury. J Orthop Transl. 2021;28:1–9. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7936897/

4.Kim S, et al. Effects of deep breathing on internal oblique and multifidus muscle activity. Respir Care. 2016;61(10):1341–1347. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5908991/

5.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpts/28/10/28_jpts-2016-511/_pdf

参考図書
運動療法としてのピラティスメソッド アスリートに対する実践的プログラミング  
監修:近 良明 編集:桑原匠司 文光堂

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