あなたはこのように感じたことはありませんか?

浅い呼吸になりやすく、息苦しい。
原因って、猫背が関係してるのかな?



息苦しさが気になって、眠れない。
一般的に、猫背になると呼吸が浅くなると言われています。20代までは運動習慣が保たれていることも多いですが、40代になると仕事が忙しくなり運動量が大きく落ちて、猫背姿勢が定着してしまいます。
猫背姿勢で体が硬くなると、”胸まわりの柔軟性”が低下して『息苦しさ』が続くようになります。肩や腰の痛み、疲れやすさ、集中力の低下、慢性的な疲労感も感じやすくなるでしょう。猫背姿勢が慢性化すると、頚椎や腰椎の病気にも直結します。
そこで、息苦しさや体の不調を整えるのに最適なのがピラティスです。ピラティスを行なうことで、胸郭本来の動きを取り戻し、呼吸が楽になり日々の活動が快適になります。
そこでこの記事では、40代以降の息苦しさに悩む女性に向けて、猫背になると呼吸が苦しくなる理由や体に与えるデメリット、具体的な自宅でのピラティスケアまで、この記事で原因から解決案まで包括的にお伝えします。
『息苦しさを解消したい』『疲れにくい体を手に入れたい』と感じる方は、ぜひ最後までこの記事をお読みください。
猫背になると呼吸が苦しいのはなぜ?


頭が前に突き出た猫背姿勢になると、“胸郭の動き”が制限されるため”息苦しさ”を感じやすくなります。特に、押さえておくべき重要な点は、頭部前方偏移を含む猫背姿勢は、胸郭の形を変形させるというもの。胸郭が変形することで、呼吸時の胸郭の動きは著しく制限されます。
【Han et al., 2018】の研究においても、
と結論づけています。


猫背が胸郭に与える影響は甚大です。猫背姿勢になると、上位胸郭は広がったまま固定されるため、息を吐くことが難しくなります。そして、下位胸郭はギュッとつぶれてしまうため、横隔膜の動きが制限されて息を吸うのが難しくなります。
もう少し専門的に言うと、
上位胸郭における肋骨は、上方回旋位で固定化
下位胸郭における肋骨は、下方回旋位で固定化
されてしまうため、呼吸が浅くなってしまうということですね。
下位胸郭は呼吸を行う上で、最も重要な箇所になります。
【Han et al., 2018】が公表した事実として、
下位胸郭の位置には、呼吸において最も重要な “横隔膜” が存在しています。横隔膜は呼吸の60〜70%を担う重要な筋肉ですが、猫背になると下位胸郭がつぶれてしまい、横隔膜の動きが著しく制限してしまいます。


下位胸郭は “360°樽状に広がる”ことが理想的と言われています。前後方向に沿った可動性が大幅に低下した理由としては、腹直筋の短縮が主な要因です。腹直筋は体の前面を走行しているため、短縮してしまうと下位胸郭の前後方向の動きを大幅に制限してしまいます。


腹直筋や腹斜筋群など、体の前面を走行する筋肉をしっかり伸ばすことが、呼吸を深めるためには欠かせません。
次の章では、猫背姿勢が身体に与えるデメリットについて解説いたします。
猫背姿勢が体に与えるデメリットとは?
呼吸が浅くなる


これは前述した通り。猫背姿勢になると胸郭(胸まわり)の形が変形、動きも硬くなるため呼吸が浅くなります。それと同時に体内の酸素供給量が低下するため、疲労も感じやすくなります。
ストレスを感じやすくなる


猫背姿勢になるとストレスを感じやすくなり、血圧も上昇しやすくなります。また、会話中も良い姿勢の人と比較してネガティブな言葉を多く発するようになるため、コミュニケーションにも影響が出てしまう可能性が高くなります。[2]
首の痛みや頭痛に悩まされる


猫背姿勢になると、顔が前に突き出た姿勢が慢性化します。すると、首への筋肉に対して強い負荷がかかり頚部痛が慢性化します。[3]また、頭痛を悪化させることも判明しているため、頭痛持ちの方は猫背姿勢を整えることを強くおすすめします。[4]
猫背姿勢と呼吸をラクにする自宅エクササイズ
猫背姿勢を整えるためのエクササイズをまとめました。
- 猫背を整える上半身のセルフケア5選
- 猫背を整える下半身のセルフケア4選
動画の通りの順番で行っていただくと無理なく、セルフケアを進めることできると思います。
猫背が整うと、
- 呼吸がラクになり、
- ストレスが軽くなるのを感じ、
- 首の痛みや頭痛の緩和につながります。
ご自宅でのセルフケアとして、ぜひご活用ください。
上半身編
【下半身編】
まとめ
いかがでしたでしょうか。猫背姿勢は私達に多くのデメリットをもたらします。印象としても、少し老けた印象を与え、何となく自信がないようにも見えてしまうのもデメリットだと個人的にも感じています。猫背姿勢になると、
- 呼吸が苦しくなる
- ストレスを感じやすくなる
- 首の痛みや頭痛に悩まされる
といった症状に悩まされます。これは科学的にも明らかな事実。
それでもあなたは猫背を放置しますか?
この記事をきっかけに、40〜50代の女性の皆様が、猫背に対して少しでも危機感を持ってもらえたら私も嬉しく思います。姿勢のことでお困りの方は、”PHYS ROOTS PILATES”の公式LINEからどうぞ。気になることがあれば、理学療法士/ピラティストレーナーの藤家がお悩み解決に向けて、共に伴走させていただきます。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
【参考文献】
1.https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6348172
2.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25222091/
3.https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6942109/
4.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31054485/