【ストレッチの最先端】ピラティス効果を上げる『伸びる』の科学

どうもフジイエです!

今日も張り切ってカラダの勉強をしていきましょう!

本日のテーマは、

【ストレッチの最先端】ピラティス効果を上げる『伸びる』の科学

というテーマで解説していきます。

あなたはこんなお悩みはありませんか?

ストレッチをしてもカラダが柔らかくならない。

ピラティスを続けているけれど、カラダは硬いまま。

このように感じたことのある“あなた”の疑問を解決する内容となっております。

ピラティスを行う上で、

ここは絶対に伸ばしたい!という箇所があるならば

解剖学的・生理学的な要素を理解しアプローチする必要があります。

どの収縮様式で攻めるべきなのか?
動きのスピードはどうするべきなのか?

これは非常に大切な“問いかけ”となります。

では、早速始めていきましょう!

目次

筋肉の動きに関する基礎知識

求心性収縮と遠心性収縮の違い

求心性収縮(右図)=『筋肉が短くなりながら、力を発揮する動き』
遠心性収縮(左図)=『筋肉が長くなりながら、力を発揮する動き』

上記のように捉えてください。

『求心性収縮』には、関節や体全体の動きを加速させる役割があります。

皆さんが最もイメージしやすいのが“求心性収縮”です。

重力や抵抗などの負荷に打ち勝つことで、関節やカラダに動きをもたらします。

それに対して、『遠心性収縮』には関節や体全体の動きを減速させる役割があります。

馴染みが薄いかもしれませんが、これが今回のキーワードとなる筋肉の使い方です。

イメージとしては、『耐えながら伸ばされる』 このように解釈してください。

あなたも手元にある重りを持ち、体験してみましょう↓

力こぶの筋肉である、上腕二頭筋を例に解説していきます。

肘をゆっくり曲げていきます。

これが上腕二頭筋が求心性収縮をしている状態。

肘を伸ばすと、力こぶは徐々に小さくなりますが、腕の筋肉は硬くなってますね。

これが上腕二頭筋が遠心性収縮をしている状態。

耐えながら伸びている状態ですね。

後述しますが、筋肉を短時間で伸ばしたい!と考えている人は

この遠心性収縮を最大限に活用する必要があります。

ここも押さえたい!等尺性収縮も超重要。

等尺性収縮=『筋肉の長さが一定で変わらず、力を発揮する動き』

このように捉えることができます。

見過ごしがちですが、『姿勢を保持する能力』という観点で大切な筋肉の働き方です。

上図のように、安定した体幹の土台があるからこそ、

求心性収縮や遠心性収縮が遺憾無く発揮できるわけですね。

伸ばしたいなら遠伸性収縮を活用せよ!

ここで、“遠心性収縮”に関する科学的根拠を提示します。

・遠心性収縮ストレッチングはスタティックストレッチングに比べ、
短時間で同等の即時的な可動域改善の効果が認められる。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gsmm/1/0/1_6/_article/-char/ja

・遠心性トレーニングは最大筋力とパワーの顕著な増加をもたらす
・神経筋活動の変化、筋肉形態(繊維サイズ・繊維長)および筋肉構造が変化する
・腱の長の変化も潜在的に寄与する可能性がある。
https://benthamopen.com/contents/pdf/TOSSJ/TOSSJ-3-52.pdf

・遠心性収縮活動を行うと、筋繊維内のサルコメア数が増加し筋長が二次的に増加するhttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12409811/

・遠心性運動を1回行うと『反復運動効果』により、
その後の遠心性運動に対して筋肉が傷つきにくくなる
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12409811/

まとめると、

伸ばされながら耐えるような遠心性収縮には

・筋肉が長くなる
・筋肉の損傷が起きにくくなる
・短時間で可動域を増やす
・最大筋力が大幅に向上する

といった多くの効果が確認できます。

メリットたくさんですね!

特に面白いなと感じたのが、サルコメアの数が増えるということ。

『伸ばされながら耐える』遠心性収縮を行うと、

サルコメア自体の数が増えるから、筋肉が長くなりますよー。

ということですね。

これらを踏まえると、

“遠心性収縮”を意識してエクササイズに落とし込めるか。

姿勢や動きを変化させるためには、

ここを意識してエクササイズを行うことが重要となりますね。

現場では、“求心性収縮” ができない方も一定数います。

筋肉を縮めることができない状態です。

私の場合、そのような方には求心性または等尺性の運動を

取り入れてから、遠心性収縮を行うことが効果的だと感じます。

『速く動かさない』が大切。

脳神経が処理できる、ゆっくりとしたスピードで動かすことが大切。

動きの学習として、フィードバック制御という考え方には2種類あります。

・Closed loop feedback control(閉ループフィードバック)
・Open loop feedback control(開ループフィードバック)

閉ループフィードバックとは、

『脳神経が感覚情報を処理できるゆっくりとした動き』

開ループフィードバックとは、

『脳神経が感覚情報を処理できない素早い動き』

と覚えてください。

速い動きは、反射的であり『正確性と効率性』を犠牲にします。

ゆっくりとした動きは、『動きの正確性』を強化します。

特に、運動部分で大切なのが

『脳幹・小脳』

これらは、運動調節の中枢として機能しています。

脳幹の機能としては、

①平衡感覚や視覚などの情報取り入れ、姿勢を反射的に調整する
②歩行などの運動パターンの開始・停止を指令する
③眼球運動を反射的に調整する

動画×書籍で学ぶ 解剖学・生理学 7日間で総復習できる本 羊土社 著:町田志樹 P.100

小脳の機能としては、

①眼球運動と身体バランスを調整する
②全身からの固有感覚を受け、全身の筋活動を調整する
③運動学習に関与する

動画×書籍で学ぶ 解剖学・生理学 7日間で総復習できる本 羊土社 著:町田志樹 P.95

と示されています。

速さで誤魔化さず、ゆっくり動いて、脳神経を鍛えることも楽しんでいきましょう。

カラダや関節本来の動きを最大化して、筋肉の柔らかさを高められます。

まとめ

・筋肉の動きには、求心性収縮、遠心性収縮・等尺性収縮の3種類がある。
・求心性収縮 =『筋肉が短くなりながら、力を発揮する動き』
・遠心性収縮 =『筋肉が長くなりながら、力を発揮する動き』
・等尺性収縮 =『筋肉の長さが一定で変わらず、力を発揮する動き』
・筋肉をストレッチするなら、遠心制収縮を用いることが必要。
・遠心性収縮の効果として、筋肉が長くなる、筋肉の損傷が起きにくくなる、
短時間で可動域を増やす、最大筋力が大幅に向上する、といった効果がある。
・脳神経が処理できる、ゆっくりとしたスピードで動かすこと
・ゆっくりとした運動は『脳幹・小脳』を刺激して動きの効率を高める。
・その結果、関節の動きを改善し、ストレッチ効果を大幅に高めてくれる。

いかがでしたでしょうか?

ストレッチの最先端は、伸びながらも耐えている状態を作り出すこと。

スピードにおいても、ゆっくりとした動きで脳神経に働きかけることが大切です。

関節本来の動きを引き出すことで、筋肉を伸ばすことができます。

人間の体は奥深いですね。

楽しいです。

ご覧頂きありがとうございました!

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